Q:私は、仕事中に起きた災害であれば必ず労災保険の適用を受けられると思っていましたが、適用が受けられない場合もあると聞きました。いかがでしょうか。また、テレワーク中の災害でも労災保険の適用は受けられるのでしょうか。
A:労災保険の適用を受けられる業務災害であるためには、「業務遂行性」と「業務起因性」の2つが備わっていなければなりません。そして、業務遂行性が認められるためには、具体的に、次のような事実が必要です。
- 就業中
- 作業にともなう付随行為中
- 作業の準備・後始末中、待機中
- 事業場施設内における休憩中
- 天災・火災などに際しての緊急行為中
- 出張途上
- 通勤途上で事業所の専用バスなどを利用中
さらに、業務遂行性が認められる場合であっても、①業務を離れた行為、②勝手気ままな行為、③私的な行為、④自己または他人の故意、⑤天災地変などにその災害の原因がある場合は、業務起因性が認められませんから、業務災害とはなりません。
なお、仕事中に起きた災害が業務災害と認められなかった場合、その災害を受けた者が健康保険の被保険者または被扶養者であれば、労災保険に代わり健康保険の保険給付を受けることができます。ただし、その被保険者または被扶養者が法人の役員であり、かつ、その災害がその者のその法人の役員としての業務に起因するものである場合、健康保険の保険給付を受けることはできません。
また、テレワークを行う従業員については、事業場における勤務と同様、労働基準法にもとづき、使用者が労働災害に対する補償責任を負うことから、労働契約にもとづいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワークにおける災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となります。ただし、私的行為等業務以外が原因であるものについては、業務上の災害とは認められません。

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